奇跡調整記(終)

2015年2月27日
前日のヘルムピース奇跡で晴れる屋レガシーに出たところ0-3の悲しみを背負うこととなってしまった。

ただ参加費と時間と引き換えになぜヘルムピースが上位に食い込めないかは分かった。
それと奇跡の克服すべき点なども。


1.反省

デルバー系は基本的に土地を3,4枚(TNN+Daze用1枚)並べて残りは《渦まく知識/Brainstorm》でライブラリーに戻せばよいのに対し、土地5枚以降が本番の奇跡の方が使えるカードが少なく、可能な限り1:2以上の交換を取っていかなくてはならない。しかも独楽やFoWなど、アドバンテージを失うカードまで採用している。
つまり貴重なアドバンテージ獲得手段である《相殺/Counterbalance》《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》《時を越えた探索/Dig Through Time》は絶対に通したいということだ。

なお《終末/Terminus》は1:2交換を取れることが稀(相手が展開しない)で、むしろ《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》やエルフなどが複数展開してきたのを流す程度にすぎない印象を受ける。
ジェイスを除去せんがために複数展開してきたところを狙い撃つ以外にアドを取れる使い方はたびたびあった。

ここまでの状況説明からしても、単体での仕事が薄い《安らかなる眠り/Rest in Peace》や《エネルギー・フィールド/Energy Field》《悟りの教示者/Enlightened Tutor》はただでさえカードアドバンテージ獲得手段が要求されるこのデッキにおいては弱点をさらに大きくしているにすぎなかった。


2.克服

そのあとオーソドックスな形の奇跡デッキで大会に出たりフリープレイをしたりしたものの結果はあまり芳しくなかった。

前述のとおり、このデッキはジェイスや相殺でアドバンテージをとるしか勝ち筋はなく、ジェイスは必ず安全着地したいところだ。
ジェイスの安全な着地のためにとるべき行動は大きく分けて
1:生物を展開する/生物を除去しておく
2:ヴェンディリオンで安全確認する
3:打ち消しで守る

の三点であろう。
なお、相殺独楽のハーフロックへの下準備もほぼ同様であると考えられる。(相殺独楽の場合、生物を除去しておくのは2マナ+独楽のマナで盤面の掃除が疎かになりがちでありライフを詰められるからである)

また、対奇跡で戦っていた側として・あるいは奇跡で戦う側として奇跡側が対戦相手に許容しがたいクロックは2点であった(強力な生物がひしめくレガシー環境においてこれは正直低すぎるのではないかと思う)。これは死儀礼でありラバマンサーであり硫黄の渦であり未練ある魂(1回キャスト)である。

現在のオーソドックスな奇跡デッキではこれらの問題を解決する手段があまりに少なく(例:StP、SCMからのStP、ブレスト・独楽経由の最序盤での奇跡)、対生物デッキとしても問題が山積していた、というのが軌跡を回した印象である。

もちろん僕は奇跡に特別慣れていないというのもあるが、ツモ的にどうにもならない状況も多かった(対デルバーの場合、有効牌の枚数的に仕方ないのであろう)。
このことは奇跡と対峙する際に必要以上に終末を恐れる必要はないということをも意味していて、独楽もイメージほど自由自在ではないことを意識しておく必要があるということ意味している。

また、AVR発売から3年近くになり、対奇跡に練習不足なプレイヤーが少なく、ネタバレしきってしまっているというのもあるだろう。

したがって奇跡デッキで大きな大会で勝ち上がるためにはプレイにせよ構築にせよ何かしらの革新が必要であると考えられる。特に小さな生物数体なら終末を撃たずに済む工夫、序盤を耐える工夫に関する革新である。
逆に言えば、上位卓で奇跡デッキと戦うことになったら、そのデッキ・プレイヤーは何かしらのイノベーションを持っていると考えてよいだろう。

今回はGPまで時間がないので奇跡そのものに見切りをつけることにしたが、いずれ試してみたいアイデアをひみつ日記に書いておく。

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